避妊
女性にとって避妊はとても大切なことです。
しかしパートナーとの気持ちや行為が盛り上がって避妊を忘れたり、避妊の意思をお互いに確認することすらしていなかったなんてこともあるでしょう。
さらに避妊をしていたにも関わらず失敗していたりする場合もあります。
そして100%確実に避妊できる方法は無いので、
セックスをする=妊娠する可能性があるということを理解しておかなければいけません。
万が一、妊娠を望んでいないタイミングで子どもを授かるようなことが無いように、 妊娠を望む「そのとき」までは避妊をする必要があるのです。
目次
避妊法だと勘違いされやすいこと
大きく避妊といっても、コンドームの装着や避妊薬ピルの服用・IUDという避妊具の挿入などいろいろな方法があります。
最も多く使用されているのは
コンドームですが、もともとは性感染症の予防のために作られていて、一般的な使用方法だと2割程度の確率で避妊は失敗してしまうのです。
そのほかにも、避妊法だと勘違いされていることがいくつかあるので紹介します。
リズム法
毎日体温を測定して基礎体温を知った上で、高温期に入る排卵日を予測する。その前後2~3日はセックスを避けて、受精とともに妊娠を防ぐ方法で「基礎体温法」ともいう。
日々の疲れやストレス、体調不良などによって体温が変動してしまうと、排卵期の体温上昇が見分けづらくなる。
オギノ式
リズム法をもっと簡易的にした方法が、このオギノ式。ただ生理周期から排卵日である危険日と安全日を予測する。
そして
危険日のセックスを避けて、安全日周辺にセックスをする方法。
この方法は生理周期が整っている人に限られてできる予想方法であり、少しでもホルモンバランスの変化が起これば排卵日も前後するので、 失敗する可能性は高い。
外出し(膣外射精)
セックスをしていて射精時に膣から男性器を抜いて、膣の外で射精をする方法。服用したり装着するような手間は無いが、我慢汁などに精子が含まれている場合もあるので、
避妊法とはいえない。
また抜くタイミングが遅れたら、中出しをしてしまうことになるので失敗率は高いといえる。
禁欲
危険日や安全日関係なく、セックス自体を我慢する方法。もちろん女性の膣内に精子が侵入する心配もないので、妊娠の可能性はない。
ただし、パートナーと触れ合いたいという気持ちがあらわれても
ずっと我慢を続ける必要がある。
膣内洗浄
中出しをしたり膣内に精子が漏れ出ても膣内洗浄をしたら、精子は洗い流せるという考えは間違い。精子は目に見えないほど小さい上に、射精後すぐに卵管へと移動するので意味は無い。
多少は流せたとしても、受精する可能性のある活発な精子を洗い流すことは不可能。炭酸は精子を殺せるという噂もあるが、全て根拠がない上に、
膣内を傷つけたり細菌のバランスを崩すことになるので、危険。
生理中にセックスをする
本来生理中ならば、排卵は既に終わっていて子宮内膜すら剥がれ落ちている状態なので、妊娠の可能性はゼロに思えますが、わずかな確率で妊娠に至ることもある。
それは生理だと思っていたものが不正出血で、排卵前や直後だった場合に起こりやすい。
普段不正出血をしたことがなくても、何らかの理由でホルモンバランスが崩れて不正出血を起こしたり、セックスの刺激によって排卵が促されることもある。
避妊に役立つ方法でも無いうえに、 女性は子宮内膜症や性感染症・女性機能障害・尿道関連の疾患が起こりやすく、男性は血液を介する感染症のリスクが高くなる。
避妊法にもいろいろある
避妊を考えているのであれば、誤った情報に惑わされないようにしましょう。正しい避妊法をきちんと知った上で避妊をおこなう必要があります。
避妊できるかもしれない、という曖昧な情報が広まっていたり、避妊法のひとつであっても正しい方法が知られていないこともあるのです。
確実といえるほど
避妊が成功する確率が高い方法や緊急的におこなうことができる方法、そして安全性が高い方法などがあります。
確実な避妊
さまざまな避妊方法があるなかで、より確実なのは避妊手術をおこなった子宮内避妊具であるIUDやIUSの装着をすることです。
もっとも確実な方法の避妊手術は、一度おこなうと妊娠できる機能の回復は難しいとされていて、避妊具の装着も医師による装着と除去が必要なので高額な費用がかかります。
そして低用量ピルは、自分自身でおこなえる確実な避妊法といえるでしょう。正しい方法で使用すると、ほぼ確実に避妊は成功します。
ただし、
全ての避妊法の成功率は100%では無いことを理解しておきましょう。
緊急避妊
緊急避妊というのは事後避妊を意味していて、セックスのあと緊急的におこなえる避妊法のことです。
それは
アフターピルの服用が唯一の方法といえ、コンドームなどの事前避妊で失敗した場合やレイプされた後でも使用できます。
セックスの後、経過時間によって避妊成功率は変わるので正しい方法で使用するようにしましょう。
安全な避妊
医師の手によっておこなわれる避妊手術や避妊具は、装着の際も除去の際も医療機関での処置が必要となるので、不安を感じる人が多くいます。
しかし低用量ピルやアフターピルなら、服用することで妊娠を防ごうと働きかけてくれるので安心して利用できるでしょう。
また婦人科などでも、
ホルモン療法や避妊を目的として用いられているピルは安全で使いやすいといえます。
自分自身の目的に合う避妊をする
今後妊娠は絶対に考えられないという場合には避妊手術、数年間妊娠を防ぐ方法が良いという場合には避妊具の装着が良いでしょう。
そして日常的にしっかり避妊がしたい場合は低用量ピルの服用、避妊をしたけど失敗した時や避妊できず妊娠の可能性がある時だけ対処したいと思っている場合は、アフターピルの服用というように使い分ける方法があります。
いろいろな方法がある避妊について理解した上で、
目的に合わせた避妊法を選ぶことが大切です。